Wednesday, April 03, 2019 10:33 AM

アウティング被害深刻 民間専用電話に12年以降

 同性愛や性同一性障害などの性的指向や性自認を本人の了解なく暴露する「アウティング」被害の相談が、民間団体の専用電話に2012年3月以降の6年間に少なくとも110件寄せられていたことが3日、分かった。信頼する人に告白した結果、周囲に広められ職場に行けなくなる深刻な内容もあった。アウティング被害に関するデータは少ないとされ、LGBTと呼ばれる性的少数者が被害に苦悩する状況を早急に把握し、対応することが求められる。

 この問題を巡っては、15年に一橋大法科大学院の男子学生=当時(25)=が同性愛者であると同級生に暴露された後に転落死する事案が発生。被害防止の在り方が議論を呼んでいる。

 一般社団法人「社会的包摂サポートセンター」は12年3月、年中無休で無料電話相談を24時間受け付ける「よりそいホットライン」を開設。性的少数者向けの専門回線を設け相談に応じてきた。(共同)