Wednesday, August 06, 2025 7:08 AM

テスラ株主、社とCEO訴える〜ロボタクシー関連の虚偽発言で

 電気自動車(EV)大手テスラがロボタクシー(自動運転タクシー)を含む自動運転技術に関する危険性に関して虚偽の発言をし、重大なリスクを隠したのは証券詐欺に当たるとして、同社の株主らは4日、同社とイーロン・マスクCEOらを相手取りテキサス州オースティンの連邦地方裁判所に集団訴訟を起こした。損害賠償を求めている。

 ロイターによると、テスラは6月下旬、本拠地のテキサス州オースティンでロボタクシーの公道試験を初めて実施したが、速度超過、急ブレーキ、縁石乗り上げ、車線誤進入、多車線道路の真ん中で乗客を降ろすといった問題が発生した。その後テスラ株は2営業日で6.1%下落し、時価総額が約680億ドル失われた。

 原告側は、マスク氏とテスラが自社の自動運転技術の性能や見通しを繰り返し誇張し、社の財務見通しと株価を不当につり上げたと主張。4月22日の決算説明会での「6月にオースティンでロボタクシーを提供することに全力を注いでいる」と断言したマスク氏の言葉や、同社の自動運転技術が「さまざまな地域や用途で大規模かつ安全に展開できる」との説明を例に挙げている。

 訴訟の被告には、ビアバブ・タネジャ最高財務責任者(CFO)とその前任のザカリー・カークホーン氏も含まれており、原告側は23年4月19日〜25年6月22日に同社株を保有していた投資家に対する損害賠償を求めている。