Friday, April 12, 2019 10:11 AM

民事裁判IT化へ議論 関係省庁が初会合

 インターネットを通じた訴状や答弁書の提出といった裁判のIT化など、民事司法制度改革を議論する関係省庁連絡会議の初会合が12日、東京・永田町の合同庁舎で開かれた。議長の和泉洋人首相補佐官が「現在の制度は国際化などに十分対応していない」とあいさつし、迅速な議論を求めた。来年にも報告書を取りまとめる予定。

 会議は内閣官房のほか、法務省、外務省、経済産業省などの担当者らで構成。裁判外紛争解決手続き(ADR)や国際的なビジネス紛争の解決を図る国際仲裁についても、取り組み状況を整理し、解決能力の強化策を議論する。会議の下に置く幹事会が、月に1回程度、有識者からヒアリングをする予定。

 民事裁判のIT化は、手続きの効率化が期待され、経済界を中心に要望が出ている。政府の有識者検討会は昨年3月、将来的に全面的なIT化を視野に入れる必要があるとの提言をまとめた。これを受け、法務省は大学教授や弁護士でつくる研究会を発足させ、課題を議論している。(共同)