Monday, April 22, 2019 11:01 AM

米、イラン原油全面禁輸 日本への猶予措置撤廃

 ポンペオ米国務長官は22日、イラン産原油の禁輸から日本など8カ国・地域を除外した猶予措置を5月1日を最後に撤廃し、延長しないと発表した。「イラン指導部から中東を不安定化させる財源を奪い、普通の国として振る舞わせるのが目的だ」と述べた。イランからの全ての原油輸入を制裁対象とし、イラン経済を締め付けて包囲網を強化する。

 日本は輸入継続を求めていた。石油元売りは最大手のJXTGホールディングスなどが既にイラン産原油の輸入を停止。大手は代替産地から必要な量を確保でき、ガソリンなど石油製品の安定供給に支障は出ない見通しだが「原油市場の混乱が予想される」との声も出ており、値上がりを招く恐れもある。

 ホワイトハウスによると、米政府は、国際的な原油需要に対応する措置を取るためにサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)などと協力することで一致した。(共同)