Friday, April 26, 2019 10:13 AM

ルノー、COO以上求めず 日産、6月新体制へ

 フランス自動車大手ルノーがジャンドミニク・スナール会長を企業連合相手の日産自動車の取締役会副議長に置き、最高執行責任者(COO)以上の地位を求めないことで日産と折り合ったことが26日、分かった。日産は6月の定時株主総会後に新体制を発足させる。ルノーが提案する日産との経営統合問題は、両社が長期戦を見据え駆け引きを続ける。

 両社間には、ルノーが日産のCOO以上の地位に人材を指名できるとの取り決めがある。関係者によると、両社はスナール氏が就く取締役会副議長がCOO以上に当たるとの理解で一致したという。

 日産は前会長カルロス・ゴーン被告の会社法違反事件を受け、6月末に指名委員会等設置会社に移行するため、社外取締役の増員など新体制づくりを進めている。今月23日の取締役会では、COOに日産出身の山内康裕氏、副COOにルノー出身のクリスチャン・バンデンヘンデ氏がそれぞれ就く人事を決め、ルノー側に配慮した。(共同)