Wednesday, May 08, 2019 10:32 AM

対中関税引き上げ正式発表 米USTR、官報に記載

 米通商代表部(USTR)は8日、中国からの輸入品2000億ドル(約22兆円)分に対する追加関税率を10日に10%から25%に引き上げると官報に掲載、正式に発表した。米国と中国は9〜10日の日程で、ワシントンで閣僚級の貿易協議を行う。協議が物別れに終われば、両国がお互いに制裁措置を繰り出す「貿易戦争」が一段と激化する恐れが強まった。中国の出方に注目が集まっている。

 トランプ大統領は8日、米中貿易協議に関し「中国の(劉鶴)副首相が取引するために米国にやってくる。どうなるか見てみよう」とツイッターに投稿した。

 中国は一方的な要求には応じられないものの、世界最大の経済力を誇る米国との対立を避けたいのが本音だ。米国は2日目の協議終了を待たずに、10日午前0時1分(日本時間10日午後1時1分)に関税引き上げに踏み切るとしている。両国の立場の隔たりは大きく、それまでに合意できるかどうかは見通せない。(共同)