Monday, May 13, 2019 10:22 AM

縄文人DNAは10% 初の全ゲノム解読

 現代の日本人は祖先の縄文人が持っていたDNAの約10%を受け継いでいるとする研究結果を、国立科学博物館のチームが13日発表した。縄文人のゲノム(全遺伝情報)はこれまで部分的に解析できていたが、初めて解読した全ゲノムに基づいて分析した。

 日本列島には朝鮮半島から3000年前に弥生人が渡来し、縄文人と混血したとみられている。現代人が受け継いだ「縄文人ゲノム」の割合は、北海道に住むアイヌ民族と沖縄に住む人で高かった。チームは「日本人の複雑な起源を知る手掛かりになりそうだ」としている。

 チームは北海道・礼文島の船泊遺跡から出土した3500〜3800年前の縄文人の歯からDNAを抽出。数十万種類の塩基配列について、縄文人と現代人との共通性を調べた。(共同)