Tuesday, May 14, 2019 10:21 AM

「仁徳陵」世界遺産へ ユネスコ機関が登録勧告

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関は13日、日本最大の前方後円墳「仁徳天皇陵古墳」(大山古墳、堺市)を含む大阪府南部の「百舌鳥・古市古墳群」を世界文化遺産に登録するよう勧告した。全49基の古墳が対象。文化庁が14日未明、発表した。6月30日〜7月10日にアゼルバイジャンで開かれるユネスコ世界遺産委員会で正式に決まる見通しで、天皇や皇族が葬られた「陵墓」が世界遺産になるのは初めて。令和に入り最初の世界遺産となる。

 委員会は勧告を尊重するのが通例で、登録されれば日本の世界遺産は文化19、自然4の計23件。文化遺産の登録は2013年の「富士山」以降7年連続。

 勧告は、形や大きさも多彩な古墳が造られた歴史的価値を「傑出」と高く評価し、適切な保存管理も認めた。ただ古墳の周辺に市街地が広がるとして、開発圧力への懸念を指摘。文化庁と地元自治体は、開発が古墳に与える影響を予測し、早期に対策を講じる仕組みづくりに取り組む。(共同)