Wednesday, May 15, 2019 10:26 AM

米比、スカボロー礁で演習 沿岸警備隊、中国けん制か

 フィリピン沿岸警備隊報道官は15日、米沿岸警備隊との合同演習をフィリピン北部ルソン島沖の南シナ海にあるスカボロー礁(中国名・黄岩島)周辺で14日に実施したと明らかにした。同礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内にあるが、中国が領有権を主張しており、中国へのけん制とみられる。

 中国が同礁を実効支配した2012年以降、周辺で米比両国が演習を行うのは初めてという。報道官は「演習をスカボロー礁周辺で実施したことに特に理由はない。公海であり問題ない」と主張した。

 報道官によると、演習は沈没船からの乗組員救助や通信が主な内容。演習中、中国海警局の艦船2隻が近くから様子をうかがい、うち1隻は約5キロまで近づいた。中国側からの交信はなかった。(共同)