Wednesday, May 15, 2019 10:27 AM

スルガ銀、不正融資1兆円 審査書類改ざんや偽造

 スルガ銀行は15日、シェアハウスなど投資用不動産向け融資の全件調査の結果を公表した。審査書類の改ざんや偽造といった不正融資は、疑いがある案件を含め計1兆円を超えた。投資用不動産融資の残高約1兆8000億円のうち、約6割を不正融資が占めた計算になる。有国三知男社長は静岡県沼津市で記者会見し「これだけの件数の不正が検出され、誠に申し訳ない」と謝罪した。

 同時に発表した2019年3月期連結決算は、純損益が前期の69億円の黒字から971億円の赤字に転落した。不正融資に伴う貸倒引当金の計上が響いた。3月末の連結の自己資本比率は8.90%。昨年12月から0.15ポイント低下したが、国内基準の4%は上回った。

 不正融資の総額は大きく膨らんだが、現状では融資の延滞は一部に限定されているといい、今回の調査結果を踏まえた引当金の追加計上は約9億円にとどまった。(共同)