Wednesday, May 29, 2019 10:32 AM

がんゲノム医療、保険適用 検査で最適な薬を選定

 厚生労働省は29日、がん患者の遺伝子変異を調べ最適な薬を選ぶ「がんゲノム医療」用の検査について、公的医療保険の適用を決めた。中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)に提案し、了承を得た。既存の治療法が効かない人などが対象。国が主導する新たな医療が本格化する。6月1日から保険が使える見通しだ。

 検査に必要なシステムは、国立がん研究センターとシスメックス(神戸市)が開発した「NCCオンコパネル」と、米企業が開発し中外製薬(東京都)が販売する「ファウンデーションワン」。いずれも一度に100種類以上の遺伝子を調べることができる。厚労省が昨年12月に国内販売を承認した。

 検査にかかる価格はともに56万円。保険適用で患者の自己負担は1〜3割で済む。月ごとの負担に上限を設ける高額療養費制度を利用すれば、負担はさらに抑えられる。(共同)