Tuesday, June 04, 2019 10:58 AM

米、日本の役割拡大に期待 インド太平洋、負担増も

 トランプ政権は影響力を増す中国に対抗するため、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて日本の役割拡大に期待を示してきた。日本を含むインド太平洋地域の国に「応分の負担」も求めており、米軍駐留費の負担増や最新鋭の米国製兵器購入を引き続き迫っていく。

 「安倍晋三首相の構想である自由で開かれたインド太平洋を必ず実現する」。訪日したシャナハン米国防長官代行は4日、日米連携の重要性を指摘した。国防総省が1日に公表したインド太平洋地域を巡る新たな安全保障戦略では、同盟国の中で日本を最初に挙げ「日米同盟はインド太平洋における平和と繁栄の礎だ」と明記。日米同盟が安保環境の変化に適応することが「不可欠」と強調した。

 米国が念頭に置く安保環境の変化とは、軍事力を拡大する中国に加え、ミサイル発射を再開した北朝鮮や、この地域での影響力拡大を狙うロシアの存在を指す。「敵対者に対する技術的優位の維持が最優先事項だ」とし、中ロが技術開発を進めるサイバー・宇宙領域で日本の協力を求めた。(共同)