Monday, June 10, 2019 10:20 AM

G20、経済減速回避へ行動 反保護主義、声明盛らず

 福岡市で開かれていた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は9日、2日間の日程を終え閉幕した。採択した共同声明は「世界経済の成長は下振れの恐れがある」と指摘。米中を念頭に貿易摩擦激化への警戒感を示し「リスクに対処し続け、さらなる行動を取る用意がある」と、景気減速を避けるための連携を表明した。ただ、同日終わったG20貿易相らの会合の声明を含め「保護主義と闘う」との文言は盛り込めなかった。

 トランプ米政権の自国優先主義を背景に、多国間の自由貿易体制の退潮が改めて鮮明になり、月末のG20首脳会議(G20大阪サミット)での結束に課題を残した。

 財務相らの会議声明は世界経済が2019年後半〜20年に向け持ち直すとしつつ「リスクは下方に傾いている」と言及。成長持続策では各国が財政・金融、構造改革の政策手段を総動員することを再確認した。(共同)