Monday, June 17, 2019 10:23 AM

被爆十字架、米から返還へ 8月、長崎・浦上教会に

 長崎原爆で倒壊した旧浦上天主堂のがれきから、終戦後に米兵が見つけたとされる木製の十字架が、所蔵先の米国の研究機関から長崎市の浦上教会(浦上天主堂)に8月上旬にも返還されることが17日、分かった。

 研究機関と浦上教会の橋渡し役を務める米ノースウエスタン大の宮崎広和教授(文化人類学)は「(節目となる来年8月の)原爆投下75年などを前に、長崎、米国にとって意味のあることだ」と強調した。

 宮崎教授などによると、十字架は高さ約1メートルで、米オハイオ州のウィルミントン大の平和資料センターが所蔵。終戦後の1945年10月から長崎に進駐した米軍人の故ウォルター・フック氏が、旧浦上天主堂のがれきの中から見つけて、長崎の教会関係者から譲り受けた後にセンターに渡ったとみられるという。(共同)