Monday, August 05, 2019 10:31 AM

進まぬ核廃絶に懸念 平和宣言で禁止条約言及へ

 広島は6日、被爆から74年の「原爆の日」を迎え、広島市中区の平和記念公園で午前8時から「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が営まれる。松井一実市長は令和になって初となる平和宣言で、国際的な緊張関係が高まり、核兵器廃絶への動きが停滞している世界情勢に懸念を表明。国際的な協調体制を構築する必要性を訴える。

 宣言では、2017年7月に国連で採択された核兵器禁止条約に言及。政府に対し、条約への署名・批准を求める被爆者の思いをしっかりと受け止めるよう求める。

 5歳の時に広島で被爆した村山季美枝さん(79)の「おかっぱの頭から流るる血しぶきに 妹抱きて母は阿修羅に」との短歌を盛り込み、原爆がもたらした惨禍を当事者の言葉でも伝える。(共同)