Friday, August 09, 2019 10:24 AM

大統領、銃規制で板挟み 高まる世論と有力ロビー

 トランプ大統領が、計31人が殺害された二つの銃乱射事件後、銃規制への対応を巡り板挟みになっている。与党共和党員にも規制強化を求める声が広がる一方、有力ロビー団体の全米ライフル協会(NRA)は8日、銃を所持する権利の侵害には反対するとの声明を発表。再選を目指す来年の大統領選に向け、難しいかじ取りを迫られている。

 政治サイトのポリティコなどが7日発表した世論調査によると、有権者の70%が殺傷能力の高い銃を規制すべきだと回答した。銃規制に消極的とされる共和党員も54%が規制に賛成しており、トランプ氏の再選戦略上、無視できない勢いを見せている。

 事件はトランプ氏にとって大統領選で重要なテキサス州と中西部オハイオ州で発生。いずれも戦場で使われるような殺傷能力の高い連射可能な銃が使われたが、両事件の容疑者とも合法的に購入していた。(共同)