Tuesday, August 20, 2019 10:43 AM

重複指紋初めて採取可能に 犯罪現場の鑑識能力向上

 犯罪現場での指紋の採取能力を高めようと、警察庁が年内に、早稲田大などが共同開発した撮像装置「ハイパースペクトルイメージャー」を導入することが20日、分かった。複数が重なる「重複指紋」はこれまで採取できなかったが、同装置を使えば採取可能になるという。警察庁は「捜査現場での重複指紋の検出方法確立は世界的にも初めて」としており、鑑識能力の飛躍的なレベル向上が見込まれる。

 警察庁は数年かけて装置の操作性能の向上を図り、全国の警察への配備を目指す。担当者は「今まで採れなかった指紋が採れるようになり、画期的な進歩となる」と期待している。

 警察庁によると、壁などに残った指紋や掌紋を特殊な緑のレーザー光で照らすと、指紋の成分である脂肪やアミノ酸によって反射する光の色(波長)を検出できる。指紋は付着した時期によって波長が異なる特徴があるという。(共同)