Wednesday, August 28, 2019 10:27 AM

慰安婦資料、日韓意向尊重 世界の記憶登録でユネスコ

 国連教育科学文化機関(ユネスコ、本部パリ)のアズレ事務局長は27日、就任後初の訪日に際して共同通信の書面インタビューに応じた。現在凍結している旧日本軍の従軍慰安婦関連資料の「世界の記憶」(世界記憶遺産)への登録審査に関し「進展は関係当事者の意思次第だ」として、反対する日本と、登録を後押しする韓国の双方の意向を尊重する考えを示した。

 2017年11月の就任後、アズレ氏が日本メディアのインタビューに応じるのは初めて。慰安婦資料の登録は中韓両国などの団体が申請し、ユネスコは17年10月に登録に関する判断を延期した。

 アズレ氏は「ユネスコが自らの任務に集中するには政治的緊張を緩和させることが不可欠と思う」と政治的対立の回避を訴え、登録を巡る問題に関し「永続的な解決に至るよう協力に期待する」と日韓に呼び掛けた。(共同)