Wednesday, September 04, 2019 10:55 AM

米国の出方焦点、難航も マグロ漁獲枠で協議開始

 高級すしネタや刺し身として人気の太平洋クロマグロの資源管理を話し合う中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)の北小委員会が3日(日本時間4日)、オレゴン州ポートランドで開幕し、日本が再提案した漁獲枠拡大を巡り議論を始めた。昨年は資源保護を重視する米国などの反対で実現しなかった。今年も難航が予想され、米国の出方が焦点となる。

 輸出規制や軍事情報包括保護協定の破棄で関係が悪化する韓国が態度を硬化させれば、波乱要因となる可能性もある。

 日本が漁獲枠拡大を強く訴える背景には、マグロ漁で生計を立てる漁業者の要望がある。厳しい資源管理の下、休漁や漁獲したマグロを放流するなどの対応に苦慮する漁業者から増枠を求める切実な声が上がっており、水産庁幹部は「まだ資源量は少ないが、努力の先に増枠があることを示せなければ、漁業離れも進んでしまう」と危ぶむ。(共同)