Wednesday, April 16, 2025 7:11 AM
ホンダ、米国への生産移管「現時点で計画せず」〜カナダ・メキシコ現法
ホンダのカナダとメキシコの現地法人は、現時点で生産を米国に移管する計画はないと明らかにした。日本経済新聞が、ホンダが主力車種の生産をメキシコとカナダから米国へ移管、米国の販売台数の9割を現地生産でまかなえるようにするための検討に入ったと報じていたが、ホンダ側が否定したとロイター、ブルームバーグが伝えた。
ホンダのカナダ、メキシコ現地法人は「現時点で変更は検討されていない」と表明した。メキシコのエブラルド経済相は、メキシコ駐在のホンダ幹部が政府に対し、メキシコでの生産を変更する計画はないと伝えたとXに投稿した。
一方、カナダのカーニー首相は15日、自動車メーカーに対し、カナダ国内での生産を継続することを条件に、米国で生産された乗用車やトラックを輸入する際の関税を免除すると発表した。カナダ財務省は発表資料で、メーカーがカナダでの生産や投資を削減した場合は、関税なしでの輸入が認められる車両の数が減少すると説明している。これに対し、ホンダはカナダから生産を移管する計画はないと明らかにした。
ホンダはカナダで2024年の生産台数が国内2位。オンタリオ州アリストンに工場で「CR-V」と「シビック」を生産する。昨年はカナダ国内でEVのサプライチェーンを構築する150億カナダ・ドル(約1兆5400億円)規模の長期計画を発表した。メキシコではグアナフアト州とハリスコ州に工場がある。
GMやステランティスはオンタリオ州に組み立て工場を持ち、大量の車両を米国からカナダへと輸出している。
一方、ロイターによると、ホンダは日本国内で生産している米国向け「シビック」HVの一部モデルを米国生産に変更する予定があることを明らかにした。トランプ米政権の関税政策による影響を回避するため、6―7月以降にインディアナ工場に移管する。