Wednesday, August 13, 2025 7:06 AM

ノバラ、EV向けなど次世代加熱技術を開発へ

 カーボンナノチューブ(CNT)を利用した熱管理技術を開発するナノサーム(Nanotherm、オハイオ州)は、世界的な研究開発企業バテル記念研究所(Battelle Memorial Institute、同)と提携し、自動車、産業、消費者向けの次世代加熱ソリューションの開発と商業化を加速させる新会社ノバラ(Novara、アンディ・ディクソンCEO)を設立する。

 バテルによると、ノバラはオハイオ州コロンバスに拠点を置き、ナノサームのナノテクノロジー製品の開発・商業化における専門知識と、バテルの材料科学技術(自動車および航空宇宙用途における15年以上にわたる先進的な加熱技術を含む)を融合させる。

 ノバラは、EV電池の加熱、自動車シートの加熱、建築用暖房などさまざまな加熱用途に注力する。ノバラとバテルは共同R&D活動を通じて、エレクトロニクス、エネルギー、ヘルスケアなど他の産業における課題解決のためにナノテクノロジーを活用する新たな機会を模索する。

 ノバラは、カーボンナノチューブ(CNT)技術をコーティングからフィルムへと発展させたナノサームの技術を基盤として、拡張可能な生産能力により一貫した大量生産を実現する。また、薄膜ヒーター製造のためのロールツーロールプロセスを提供し、優れた規模の経済性、顧客のコスト削減を実現する。

 バテルはノバラの取締役会に代表を送り、ノバラが複数の分野で技術と製品を開発・商品化できるよう、特定の知的財産をライセンス供与する。