Thursday, September 12, 2019 10:37 AM

ヤフー、ZOZOを買収 4000億円、前沢氏は退任

 ヤフーは12日、インターネット衣料品通販大手ZOZO(ゾゾ)を株式公開買い付け(TOB)で子会社化し、傘下に収めると発表した。投資額は約4000億円。ネット通販を成長の柱と位置付けており、アマゾンジャパンと楽天を加えた3強で国内ネット通販業界の覇権を争う構図が鮮明になった。民間初の月旅行を契約したことで知られるゾゾの創業者前沢友作社長は同日付で退任した。

 若い世代を中心に800万人以上のゾゾの顧客基盤を取り込むのが狙いで、ヤフーの通販取扱高はゾゾの約3000億円を加えると約2兆6000億円強となる。ネット通販では、取扱高で先行するアマゾンと楽天が物流網の拡充を進めている。メルカリなど新興ITも勢いを付けており、競争は一段と激しくなる見通しだ。

 ヤフーは東京都内で記者会見を開き、通販事業強化の戦略を示した。TOBは買い付けの上限を50.1%として10月上旬に開始する。買い付け価格は1株当たり2620円。約37%の株式を保有する前沢氏もTOBに賛同し、約30%分(約2400億円相当)の売却に応じる。ゾゾの東京証券取引所第1部上場はヤフー傘下となった後も維持する方針だ。(共同)