Wednesday, September 18, 2019 10:26 AM

パワハラ範囲巡り労使対立 厚労省、指針骨子案を提示

 企業に初めてパワハラ防止を義務付けた女性活躍・ハラスメント規制法の施行に向け、厚生労働省は18日、労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の分科会で、相談体制の整備などパワハラ対策に関する指針の骨子案を提示した。年内の策定に向け議論が本格的に始まったが、パワハラの範囲を巡り労使の意見が対立した。

 パワハラと業務上の適切な指導との区別、防止義務の対象になっていない顧客による迷惑行為であるカスタマーハラスメント、雇用関係のないフリーランスの労働者への対応策が主な論点だ。

 骨子案は、パワハラに先行して対策が義務化されているセクハラ防止に関する指針を基に作成。パワハラの定義を、業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動など規制法が定める3要件とし、分科会で具体例を議論して指針に定める。企業に求める防止義務としては、相談体制の整備やプライバシー保護などを挙げた。(共同)