Monday, April 21, 2025 6:47 AM
トヨタの新型RAV4、米国生産も検討
トヨタが、米国で最も売れている「RAV4」の新型車について、現地生産を検討していることが分かった。ロイターが報じた。
カナダと日本からの輸出で賄う計画だったが、現行車同様、ケンタッキー州で生産する案が出ている。トランプ政権の関税政策など、不透明なリスクを回避したい考え。 関係者によると、トヨタは全面改良した新型RAV4を今年後半に発表し、各市場へ順次投入する。米国向けは12月からカナダのオンタリオ州にある工場で集中的に生産して効率化を図るとともに、日本からも輸出する計画になっていた。だが、供給を上回る需要が予想されることから、生産拡大案を複数検討し、ケンタッキー工場を生産拠点に追加する可能性を選択肢の1つとして探っている。決定すれば、ケンタッキーでの立ち上げは27年からになる。
関係者は「関税政策にはできるだけ振り回されたくない」とし、カナダでの集中生産は維持すると説明。日本からの輸出を増やすと「関税リスクだけでなく、為替影響にも左右されると話す。米向けの現行RAV4はカナダで大半を生産し、ケンタッキーと日本でも一部をつくっている。
現行車はモデル末期ながら好調な販売が続いている。2024年のトヨタの世界販売全体は約1015万台で、このうち米国は約233万台と約23%に相当。RAV4は昨年の米国販売の約2割を占め、トヨタで最も売れた車種だった。調査会社ジェイトー・ダイナミクスによると、RAV4は昨年、米国市場で長年首位だったフォードの「F-150」を抜き、前年比9%増の約47万5000台以上を売り上げた。