Friday, September 20, 2019 9:54 AM

シリア停戦合意できず 安保理決議、中露が拒否権

 国連安全保障理事会は19日、内戦下のシリアに関する会合を開いた。反体制派最後の拠点、北西部イドリブ県を巡り、ドイツ、ベルギー、クウェートの3カ国が全面停戦を求める決議案を提出したが、中国とロシアが拒否権を行使し否決された。

 中露は別の決議案を提出したが、反体制派に対する攻撃継続の容認につながりかねない内容で、否決された。国際平和の維持を担う安保理は深刻な亀裂により、内戦停止へ結束することができず、機能不全を改めて露呈した。

 ドイツなどの決議案には12カ国が賛成、1カ国が棄権した。シリア内戦に関する拒否権行使はロシアが13回目、中国が7回目。中露の決議案には9カ国が反対、4カ国が棄権した。安保理決議は全15理事国のうち9カ国以上が賛成し、米英仏中露の5常任理事国が拒否権を使わなかった場合に採択される。(共同)