Monday, September 30, 2019 10:08 AM

マイクロファクトリー、製造業の潮流に

 デジタル技術で自動化された小規模の工場が、今後の製造業の潮流になるとみられる。

 トーマスネット誌によると、マイクロファクトリーと呼ばれる小型スマート工場は、自動化や拡張現実(AR)、コンピュータ制御のレーザー裁断、オンライン工程制御、デジタル印刷といった技術を多用して製造工程を高度に機械化し、小規模ながら多種多様の製品をすばやく生産できるという特徴を持つ。

 マイクロファクトリーは、物理的に大きな場所を必要とせず、作業員の数も最小限に抑えられる。そのため、光熱費や資材費も大型工場に比べて抑えることができる。また、敏捷性にすぐれることから、変化する需要に即応できる。その結果、在庫を抱えるコストやリスクも抑制できる。

 マイクロファクトリーはそれらの利点から、安価な労働力を大量に必要としない。その結果、製造業を国外から米国に引き戻す効果もあると期待され、国外製造会社から米国への輸送にともなう環境への影響(負荷)も削減できる。

 マイクロファクトリーが特に増えつつあるのはアパレルおよび繊維業界だが、それ以外の業界にも広まりつつある。ゼネラル・エレクトリック(GE)は、家電事業をハイアール(Haier)に売却する前の2014年に、家電を生産する同社初のマイクロファクトリーをケンタッキー州ルイヴィルに開設した。

 また、積層造形(付加製造)技術を提供するダイヴァージェント3D(Divergent 3D)は、マイクロファクトリー技術への期待拡大を受けて、自動車製造工場の開設費用として2017年に6500万ドルを資金調達した。

https://www.thomasnet.com/insights/are-microfactories-the-next-big-thing-for-manufacturing/