Friday, October 18, 2019 10:31 AM

年金受給開始75歳も可能に 65歳より月額84%増

 厚生労働省は18日、現在は60〜70歳の間で選べる公的年金の受給開始年齢について、75歳にまで期間を広げる案を社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の部会に示した。75歳から受け取ると、65歳開始に比べて毎月の年金額は84%増える。元気な高齢者に就業を促し、年金制度の支え手になってもらう狙い。委員からは賛成する意見が相次いだ。

 公的年金の受け取り開始年齢は65歳が基本。受け取り始める時期によって年金額は増減する。現在は65歳より早めた場合、年金額は1カ月当たり0.5%減る。60歳にすると、65歳からの受け取りに比べて30%減少。一方、65歳より繰り下げると1カ月当たり0.7%増える。70歳からを選べば42%増となる。

 厚労省はこの日の部会で、75歳まで期間を広げることを踏まえ、新たな増減率の案を示した。最新の平均余命のデータを基に、65歳より早めた際の減額率は現行より縮小。1カ月当たりでは0.4%減とし、60歳にすると、65歳からの受け取りに比べ24%減少する。(共同)