Thursday, October 24, 2019 10:29 AM

日韓首相、徴用工で平行線 李氏、大統領親書を伝達

 安倍晋三首相は24日、韓国の李洛淵首相と官邸で会談し、最大の懸案である元徴用工訴訟問題を巡り「国と国との約束を順守することにより、健全な日韓関係に戻すきっかけをつくってもらいたい」と要求した。韓国が日韓請求権協定を一方的に破っているとの立場に基づく発言。李氏は韓国は協定を守っていると主張し、平行線に終わった。李氏は文在寅大統領の親書を手渡し、対話継続の重要性では一致した。年内に首脳会談を実現できるかどうかが焦点となる。

 日韓首相の会談は、昨年9月にロシア極東ウラジオストクで行って以来約1年ぶり。韓国政府当局者によると、文氏の親書は「日本は北東アジアの平和のために協力する重要なパートナーだ」との内容だった。会談時間は約20分間。

 安倍首相は会談で、北朝鮮問題での連携は重要だとした上で「日韓関係は非常に厳しい状況にあるが、このまま放置してはいけない」と強調した。李氏は「両国が知恵を集め、難関を克服できると信じている」とした。ただ今後の首脳会談開催を見据えた具体的な提案を示すことはなかった。(共同)