Friday, October 25, 2019 10:53 AM

米、対中で硬軟織り交ぜ 人権批判、狙いは貿易

 ペンス米副大統領は24日の対中政策演説で、中国の香港対応を強く批判する一方、中国指導部と「建設的な関係を求めている」と強調し、硬軟織り交ぜたメッセージを発信した。人権問題などで揺さぶりを掛け、11月に見込まれる貿易協議で中国に妥協を迫る狙いとみられるが、中国側は反発を強めている。

 ウクライナ疑惑を巡る下院の弾劾調査に脅かされるトランプ大統領が来年の大統領選で再選するには、好調な米経済を保つのが必須条件。対中貿易は経済に直結するだけに、少しでも有利な合意を結ぶことは最重要課題の一つだ。

 ペンス氏は演説で、香港情勢が貿易協議に影響を与える可能性に言及。米メディアによると、トランプ氏自身は中国の習近平国家主席に、貿易協議が続く間は香港の抗議活動に言及しないと約束している。代わりにペンス氏が対中強硬派の役割を担い、中国が嫌がる香港やイスラム教徒の少数民族ウイグル族弾圧の問題を追及し、貿易交渉で歩み寄りを引き出す手法を取っているようだ。(共同)