Thursday, October 31, 2019 10:28 AM

沖縄・首里城が全焼 復元の主要7棟被害

 31日午前2時半ごろ、那覇市の首里城から出火、木造3階建ての正殿が全焼するなど、主要7棟の計4000平方メートル以上が燃え、約11時間後に鎮火した。周辺住民30人以上が一時避難したが、けが人はない。正殿内部から火が出たとみて、沖縄県警と消防は1日に現場で実況見分し、出火原因を調べる。

 琉球王国の中心地だった首里城は太平洋戦争で全て焼失、その後、主な施設が復元された。正殿地下の遺構部分など城跡は2000年に世界文化遺産に登録されており、城間幹子市長は「県民のシンボルを失った」と語った。玉城デニー知事は「必ず復元する。県は全身全霊で取り組む」と述べた。文化庁の調査官は現地で文化財焼失の状況などを調べた。

 市消防局などによると、午前2時34分に防犯センサーが作動し、警備会社が煙が上がっていると119番。正殿の北側部分で煙が充満し、その後火柱が上がっているのを警備員が確認した。南殿と北殿も全焼。「黄金御殿」「書院・鎖之間」「二階御殿」「奉神門」にも燃え移った。(共同)