Friday, November 01, 2019 10:10 AM

テラデータとドイツ・テレコム、戦略的提携で合意

 データ分析技術提供大手のテラデータ(Teradata、サンディング拠点)とドイツ・テレコム(Deutsche Telekom)は、戦略的提携関係を結んだことを10月末に発表した。両社は、ドイツの中小企業をおもな対象にデータ分析技術を提供する計画だ。

 ビジネス・ワイヤーによると、ドイツ・レコムは提携のもと、テラデータの分析プラットフォーム「テラデータ・ヴァンテージ(Teradata Vantage)」を自社のIT製品群に統合する。ドイツ・テレコムは、データ・センターやクラウド・サービス、ITセキュリティー、モノのインターネット(Internet of Things=IoT)を含む幅広いデジタル・ソリューション・サービスを法人向けに提供している。

 ドイツ・テレコムの顧客は今後、テラデータのヴァンテージを使ってクラウド上の大量のデータをリアルタイムで分析できるようになる。それらには、検知器やスマートフォン、ソーシャル・メディアから自動収集される膨大な量のデータが含まれる。

 「データとその分析は、こんにちのあらゆる会社にとって不可欠だが、専門ノウハウがなく予算も小さい中小企業にとって、データ分析を適切に活用するのは困難だ」「ドイツ・テレコムと手を組むことで、その溝を埋めたい」と、テラデータのオリバー・ラッゼスバーガー社長兼CEOは話した。

 ドイツ・テレコムは、ヴァンテージを使って中小企業向けデータ分析アプリケーションをすでに開発中だ。同アプリケーションは、デジタル・セールス・アシスタント(Digital Sales Assistant)と呼ばれる営業部隊向けツールで、顧客関係管理(CRM)や企業資源計画(ERP)、ソーシャル・メディアから取得できる情報を使って、顧客のニーズをすばやく認識できるようにする。2020年春に出荷予定だ。

 テラデータとドイツ・テレコムは、小売りや不動産、工業という三つの業界をおもな標的市場とする方針。小売り向けでは、店舗運営や価格設定、物流管理の最適化を目的とする。不動産では、建物運営のコスト管理や、入居者要望の動向把握を目指す。工業では、検知器からのデータを分析して機器の異常を検出するといった用途を想定している。

https://www.businesswire.com/news/home/20191030005094/en/Teradata-Deutsche-Telekom-Strike-Strategic-Partnership-German