Tuesday, November 05, 2019 8:53 AM

日本の海運3大手、コンテナ船事業改善で黒字転換

 日本の海運3大手は、コンテナ船事業の収益改善を受け、上半期に堅調な利益を計上した。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、商船三井、川崎汽船、日本郵船は2018年4月、コンテナ船事業を統合してオーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)を立ち上げ、その時点で業界6位となった。ONEは最初の6カ月は3億1100万ドルの赤字だったが、19年4〜9月は純利益が1億2600万ドルとなり、3社はいずれも前年の赤字から黒字転換を果たした。ただし貿易の減速を受け、ONEは20年3月期の利益を約6000万ドルと見込んでいる。

 自動車、衣類、家具、家電、食品などさまざま製品を運ぶコンテナ船業界は、世界的な貿易の減速を受け供給過剰で苦しんでおり、経費削減を目指した統合が業界全体で進む中、日本の大手3社も事業を統合した。

 ONEによると、貨物料金はアジア〜北米間では改善したが、アジア〜欧州間は需給バランスの悪化で繁忙期の上昇がなく、低迷が続いている。同社は声明で「今後も貨物ポートフォリオの最適化とコスト削減の取り組みを続け、さらなる競争力の改善を目指す」と述べた。