Tuesday, November 05, 2019 9:13 AM

浸水想定、対象河川拡大へ 自治体支援も、国交省

 赤羽一嘉国土交通相は5日の記者会見で、台風19号の被害を受け、浸水想定区域の設定対象を小規模河川に拡大し、ハザードマップの作成に努める方向で検討を進める考えを示した。ただ、現在の対象河川でも区域の設定が完了していないケースがあり、国交省は財政や人員面で負担がより重くなる自治体への支援も検討する方針だ。

 赤羽氏は記者会見で「浸水が想定される範囲の設定や、これを踏まえた洪水ハザードマップの作成・周知の進め方について早急に検討していきたい」と説明。同日の参院国交委員会では「浸水想定区域の宅地開発などをどう制限するかは大変重要なテーマだ」とも述べた。

 浸水想定区域は、河川が氾濫した際に水に漬かるエリアと水深を表示。水防法に基づき、国や都道府県が対象河川を指定する。指定対象は、流域に住宅や企業が多く集まる県庁所在地、地方の中核都市を流れる河川が中心。3月末時点の指定対象は国管理河川で448、都道府県管理は1627に上る。国交省によると「具体的な基準はなく、総合的に判断している」という。(共同)