Tuesday, November 05, 2019 9:17 AM

障害者差別の解消訴え 憲政史上初、当事者が質疑

 7月の参院選で初当選した重い障害のある木村英子議員(れいわ新選組)が5日午後、参院国土交通委員会で初の質疑に臨んだ。車いすに乗った木村氏は「障害者が地域で生活するにはさまざまなバリアーがある」とはっきりとした口調で指摘。国や自治体に義務付けられた「合理的配慮」により、障害者差別解消法の理念を実現するよう訴えた。参院によると、障害のため車いすと介助者が必要な議員による質疑は憲政史上初。

 当事者が国会で直接訴えたことで、障害者が直面する問題の解決に向け大きく前進する可能性が出てきた。

 木村氏は脳性まひで体がほとんど動かせないため、秘書らの介助を受けながら約30分間にわたり質疑。地震や水害の頻発を踏まえ、避難所となる学校などのバリアフリー化の必要性を訴えると、赤羽一嘉国交相は「バリアフリーが当たり前の世の中をつくる視点に立たなければいけない」と応じ、政府全体で対応を進める考えを示した。(共同)