Friday, November 15, 2019 9:21 AM

BRICS、米批判強める 議長国ブラジル消極姿勢も

 【ブラジリア共同】中国やロシアなどの新興5カ国(BRICS)は14日、多国間主義や自由貿易の重要性を強調する首脳宣言を採択し、トランプ政権への批判を強めた。米の対抗軸を目指すBRICSが結束を保てるか注目される中、首脳宣言の形は残したが、議長を務めたブラジルの親米派右翼ボルソナロ大統領には結束に消極的な姿勢も垣間見えた。

 「わが政府の外交政策は世界に目を向けているが、ブラジル社会のニーズに合致することが最も重要だ」。ボルソナロ氏はブラジリアで開かれた首脳会議で、内向きなあいさつをした。

 BRICS首脳会議に合わせて通常開かれる地域の各国首脳を招いた会合は今回、見送られた。地元メディアによると、ボルソナロ政権がベネズエラの反米左翼マドゥロ政権ではなく、暫定大統領就任を宣言して米国の支持を取り付けた野党のグアイド国会議長を招こうとすると、マドゥロ政権を支持する中国やロシアが同意せず、会合が中止となった。