Monday, November 18, 2019 9:23 AM

ヤフー、LINE統合合意 1億人利用、来年10月完了

 ヤフーの親会社Zホールディングス(HD)とLINE(ライン)は18日、経営統合することで基本合意したと発表した。来月に最終契約を締結し、来年10月までに統合を完了させる。両社が抱える利用者は国内で計1億人超。通販や金融、会員制交流サイト(SNS)などインターネットを通じた幅広いサービスを一手に担うIT企業が誕生する。グーグルなど「プラットフォーマー」と呼ばれる海外の巨大IT企業に対抗する。

 統合を決めた背景には、米国勢に加え、アリババグループや騰訊控股(テンセント)など中国のIT企業の存在がある。東京都内で記者会見したZHDの川辺健太郎社長は、米中に次ぐ「第三極をつくる」と述べた。LINEの出沢剛社長は「資金やデータは強い企業に集まる。世界のテクノロジーの巨人に対する危機感があった」と説明した。

 ヤフーとLINEが持つビッグデータの活用や、展開する各サービスの集客面で相乗効果を見込む。人工知能(AI)などを対象に毎年1000億円の開発投資も進める。タイや台湾などLINEが既に進出している地域を足掛かりに「アジアから世界をリードするAI企業を目指す」とした。(共同)