Wednesday, December 04, 2019 9:31 AM

五輪、国の支出1兆円超 過去6年間、会計検査院

 2020年東京五輪・パラリンピックを巡り、会計検査院が昨年に続き準備状況を調べたところ、18年度までの6年間に国が関連事業に支出した費用の総額が計約1兆600億円に上ったことが4日、分かった。政府が大会との関連性が比較的低いとする事業も含むが、今後も費用は増える見通しで、大会組織委員会の公表分や東京都の見込む関連経費を合わせた総コストが3兆円に達するのは確実とみられる。

 組織委は、大会に直接関係がある経費を総額1兆3500億円と公表しており、内訳は組織委と都が6000億円ずつ、国が1500億円。都はこれとは別に、約8100億円の関連経費を見込む。検査院が発表した国の支出総額は、政府公表の金額とは大きな開きがあり、検査院は、経費の全体像を把握して公表するよう政府に求めている。

 検査院は昨年10月の報告で、国が17年度までの5年間に、各省庁の関連施策も含め286事業に約8011億円を支出したと算出。今回の集計では、事業が340に増えており、18年度に新たに約2500億円支出していたことが判明した。(共同)