Wednesday, September 21, 2016 1:12 PM

長期金利プラス、円乱高下 東証、315円高

 21日の東京株式市場は日銀の金融緩和策の修正を受け、日経平均株価(225種)が大幅反発し、前日比315円47銭高の1万6807円62銭で取引を終えた。国債市場では長期金利の指標である新発10年債の利回りが一時、約半年ぶりにプラスに転じ、外国為替市場の円相場は1ドル=101円から102円台後半で乱高下。その後の海外市場では100円台をつけた。

 日銀が長期金利を0%程度にする国債の買い入れ方針を示したことを含め、マイナス金利政策の副作用に配慮したことに投資家が反応した。ただ、今後の市場展開に関しては「決定には必ずしも金融緩和の強化とは言えない内容も含まれており、為替市場の反応などをさらに見極める必要がある」(国内証券)との慎重な見方もある。

 朝方の東京株式市場は積極的な売買が見送られ、平均株価はマイナス圏で推移したが、午後に日銀の決定内容が発表されると、収益環境の改善に対する期待感から銀行、保険などの金融株が大幅に上昇した。外国為替市場が一時、円安ドル高に振れたことで投資家心理が好転し、輸出関連など幅広い銘柄に買い注文が広がった。(共同)