Thursday, December 12, 2019 9:21 AM

スー・チー氏、虐殺を否定 ロヒンギャ襲撃に「掃討」

 【ハーグ、ヤンゴン共同】ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相は11日、国際司法裁判所(ICJ、オランダ・ハーグ)に出廷し、ミャンマー国軍などによるイスラム教徒少数民族ロヒンギャ迫害はジェノサイド(民族大量虐殺)条約違反との原告の訴えに反論、ジェノサイド行為を否定した。

 民主化活動指導者として1991年にノーベル平和賞を受けたスー・チー氏は、ロヒンギャが多い西部ラカイン州で2016年、ロヒンギャの武装集団「アラカン・ロヒンギャ救世軍」(ARSA)が警察署などを襲撃したため、軍がARSAの掃討作戦を行ったものだと説明。ジェノサイドの意図はなく「条約違反ではない」と弁明した。

 スー・チー氏は、ラカイン州の発展のためにさまざまな対策を講じているとも強調。隣国バングラデシュに逃れたロヒンギャの「自主的で安全な帰還に向けて取り組んでいる」と述べ「このような具体的な行動が行われている中で、どうしてジェノサイドの意図があるといえるのか」と訴えた。