Thursday, December 12, 2019 9:22 AM

内部留保、成長に振り向け 技術革新へ資金の流れ狙う

 既存の大企業などがため込んだ内部留保を成長分野に振り向けようと、今回の税制改正では次世代の基幹インフラと期待される第5世代(5G)移動通信システムへの投資や、ベンチャー企業に対する買収・合併(M&A)を促す減税を並べた。投資に消極的な企業は実質的な増税になる「ムチ」税制を組み合わせ、技術革新への資金の流れを生み出すのが狙いだ。

 目玉となるベンチャー投資への税優遇は、設立後10年未満で成長性のある企業に対し、大企業は1件当たり1億円以上、中小企業は1000万円以上を出資する場合が対象となる。出資額の25%を所得から控除して法人税などを軽減し、積極的な投資を後押しする。

 一方、設備投資に関する法人税減税は適用条件を厳しくする。(共同)