Friday, December 13, 2019 9:33 AM

スー・チー氏の評判に傷 虐殺否定、国内では人気

 【ヤンゴン共同】ミャンマーのイスラム教徒少数民族ロヒンギャの迫害を巡り、アウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相が国際司法裁判所(ICJ、オランダ・ハーグ)で10〜12日に開かれた審理に出廷し、ジェノサイド(民族大量虐殺)行為を否定した。国内での同氏人気が急上昇する一方、国際社会での評判は大きく傷ついた。

 指導者として異例の出廷をしたスー・チー氏は11日、イスラム協力機構(OIC)を代表して提訴したガンビアの主張について「不完全で誤解を招くものだ」と反論し、ジェノサイドの意図はなかったと繰り返した。

 欧米メディアは、民主化運動指導者でノーベル平和賞も受賞したスー・チー氏が、かつて自身を苦しめた軍を弁護したと非難。AP通信は「スー・チー氏を称賛していた人々を困惑させている」との記事を配信した。