Tuesday, December 17, 2019 9:27 AM

パキスタン元大統領に死刑 反逆罪、国外に亡命中

 【イスラマバード共同】パキスタンの特別法廷は17日、自らの大統領再選のため2007年に非常事態を宣言し、憲法を停止させたことを巡り反逆罪に問われたムシャラフ元大統領(76)に対し、本人不在のまま死刑判決を言い渡した。元大統領側は上訴を検討している。地元メディアが伝えた。体調不良を訴え、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで事実上の亡命生活を送っており、帰国の見通しはない。

 軍事政権が断続的に続いたパキスタンで、軍政時代の大統領が反逆罪に問われ、死刑判決が言い渡されるのは初めて。

 ムシャラフ氏は07年の大統領選で、絶大な影響力を持つ軍トップの陸軍参謀長を兼務したまま出馬し、公職兼任を禁じる憲法に違反したとして提訴された。同年11月、非常事態を宣言して憲法を停止。最高裁判事を解任し、再選を確定させた。