Tuesday, December 17, 2019 9:27 AM

診療報酬0.46%引き下げ 医師の人件費はプラス

 政府は17日、医療機関がサービスの対価として受け取る診療報酬の2020年度改定で、全体を0.46%引き下げると決めた。医師らの技術料や人件費に当たる「本体部分」は0.55%引き上げる一方、薬の公定価格である「薬価部分」を1.01%引き下げ、全体をマイナスとした。麻生太郎財務相と加藤勝信厚生労働相が同日、閣僚折衝で合意した。

 診療報酬は保険料や税金、患者の自己負担(1〜3割)で賄われる。薬価部分の引き下げで約1100億円の国費を圧縮できるが、本体部分を約600億円増やすため、全体の削減は約500億円となる。

 本体部分の0.55%プラスのうち、0.08%は医師の働き方改革に充てる。主に救急医療を提供している病院に限定。24年度には残業時間の上限規制が始まるため、医師の負担軽減に向けた設備投資や人員増が必要となるためだ。他にも既存の基金で143億円程度を手当てする。(共同)