Tuesday, December 17, 2019 9:28 AM

国語・数学記述式見送り 英語民間試験に続き

 2020年度開始の大学入学共通テストを巡り、萩生田光一文部科学相は17日の閣議後記者会見で、国語と数学への記述式問題導入を見送ると発表した。共通テストでは、英語民間検定試験の活用も見送られている。本番のテストまで1年余り。政治主導で始まった目玉施策が共に頓挫し、野党を中心に歴代文科相や政権の責任を追及する声も上がる。

 萩生田氏は会見で、民間企業が担う採点でミスが起きる懸念や、受験生による自己採点の精度が低いといった課題への抜本的解決策を見いだせなかったと説明。「受験生の不安を払拭し、安心して受験できる体制を早急に整えることは困難だと判断した」とした。記述式を改めて導入する可能性には「期限を区切った延期ではない。英語と違い、まっさらな状態から対応したい」と述べた。

 導入見送りの責任を問われ「決断したのは私で、私に責任がある」と強調。歴代文科相に関して「時々の大臣は、時々の環境でベストを尽くした」とし、「特定の人の責任でこういう事態が生じたのではない。私の責任でしっかり立て直していきたい」と語った。(共同)