Wednesday, December 18, 2019 8:55 AM

テスラ、中国製「モデル3」の値下げ検討

 テスラは、20年に中国で生産、販売する量産型EVセダン「モデル3」の価格を20%以上引き下げる検討をしていることが分かった。ブルームバーグ通信が消息筋の話として伝えた。

 世界最大のEV市場である中国の自動車販売が減速する中、値下げは消費者を引きつける効果を生むと期待している。

 テスラは、より多くの部品を現地で調達することで、部品の輸入を減らし、関税の回避を目指しているという。上海工場で製造されるモデル3は、35万5800元(5万800ドル)から始まる価格設定となっているが、消息筋はおそらく20年後半から値下げされると述べた。

 イーロン・マスクCEOは、初の海外工場として数十億ドルを投じて建設した上海工場に大きく期待し、中国市場でBMWやダイムラーなどの新型EVモデルより多く販売しようとしている。テスラの動きは、ニオ(NIO)や小鵬汽車(Xpeng Motors)など地元の新興EV企業にも値下げ圧力となりそうだ。

 上海拠点のコンサルティング会社オートモビリティーのビル・ルッソ氏は「人々は価格を見て買い物をする。EVの市場シェア拡大に役立つだろう。競合製品にも調整を強いるだろう」と述べた。

 20%値下げすると、モデル3の最低価格は30万元を下回る。小鵬は11月、同社の新しいEV「P7」セダンの価格は27万〜37万元になると述べた。最も低価格モデルであるニオの電動SUV「ES6」は35万8000元からとなっている。