Monday, December 23, 2019 9:09 AM
臨界前核実験、年2回計画 米、実施頻度増す
米国が2020会計年度(19年10月〜20年9月)から臨界前核実験を年2回実施する方針であることが22日、米エネルギー省の核安全保障局(NNSA)の年次報告書で分かった。オバマ前政権下の11会計年度を最後に年に複数回行ったことがなく、実行されれば頻度が格段に高まる。長期にわたる核抑止力の維持に腐心する米国の姿勢が改めて浮き彫りになった。
オバマ前政権は古くなった核弾頭の更新を含めた「核近代化計画」を進め、トランプ政権も計画を継承しているとみられる。同計画に詳しい長崎大の冨塚明准教授は、実験は「更新した核弾頭が期待通りの性能を発揮するかどうかを確認するためではないか」と分析、近代化の推進が主な目的との見方を示した。
今年7月公表の報告書は「20会計年度から臨界前核実験を年2回実施する」と明記。3月に公表した同年度の予算教書で、エネルギー省は3回の実験を西部ネバダ州の地下実験施設で行うための予算を計上しており、NNSAは共同通信の取材に「年に平均2回の計画で、3回の年もあれば、1回もある」と説明した。(共同)
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