Monday, January 06, 2020 9:15 AM

凍土遮水壁の冷却材漏出 福島第1原発

 東京電力は6日、福島第1原発の建屋周囲(全長約1.5キロ)の地中に埋めた凍結管につながる地上の配管1本で、内部を流れる液状冷却材が漏出していたと発表した。約1500本ある凍結管が地盤を凍らせることでできた巨大な氷の壁「凍土遮水壁」は、建屋への地下水流入を防ぐ汚染水対策の一つ。東電は「冷却材の漏出は止めており、凍土壁に影響はない」としている。

 東電によると、漏出の発見は2019年12月26日午前11時ごろ。第1原発敷地内にあるタンク2基内の冷却材の水位が通常より約20〜30センチ低下しているのに作業員が気付いた。

 漏出箇所は27日に見つかり、2号機と3号機付近の地中に埋めた凍結管1本と、それにつながる配管の継ぎ目だった。配管の各所には冷却材の循環を止めるバルブがあり、漏出箇所に近い一つを閉めて対応したが、今月6日午前8時ごろ、同じ継ぎ目で再び漏出を確認。他の配管から冷却材が流入したとみられ、別のバルブを閉めて漏出を止めた。今後、監視を続ける。(共同)