Thursday, January 09, 2020 9:30 AM
トランプ氏、軍事報復せず 米イラン全面衝突回避図る
【ワシントン、テヘラン共同=田中光也、小玉原一郎】トランプ大統領は8日、ホワイトハウスで演説し、イランによるイラク駐留米軍への弾道ミサイル攻撃で死者は出なかったと述べ、軍事的報復を見送る意向を表明した。全面衝突の回避を図り、報復の連鎖はひとまず止まった。ただイランに核保有を認めず、新たな経済制裁で圧力をかけ続けるとも強調。精鋭部隊の有力司令官を米軍に殺害されたイラン側は敵意を深めており、緊張緩和は困難だ。
イラン政府筋によるとイランは米軍への攻撃直後、国交がない米国の利益代表を務めるスイスを通じて米国に「反撃しなければ攻撃は続けない」との書簡を送付した。司令官殺害に報復しながらも、本格的な紛争勃発回避を働きかけていた。
トランプ氏は、ポンペオ国務長官やエスパー国防長官らを従えて演説。イランからの攻撃が止まったことを念頭に「イラン側も矛を収めつつある」と述べ「軍事力は使いたくない」と明言した。
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