Friday, January 10, 2020 8:49 AM

東京五輪聖火台に水素活用 IOC総会、史上初の試み

 【ローザンヌ(スイス)共同】国際オリンピック委員会(IOC)が10日にスイスのローザンヌで開いた総会で、東京五輪の大会組織委員会が五輪史上初めて聖火台の燃料に次世代エネルギーの水素を活用すると公表した。東日本大震災からの「復興五輪」を体現する取り組みとして、福島県浪江町の水素工場で製造された水素を使う案も検討が進んでいる。

 最高位スポンサーのトヨタ自動車から提供を受ける約3700台の大会公式車両のうち約9割が電動車で、約500台は水素を使った燃料電池車になることも報告した。

 暑さ対策としてマラソンと競歩を札幌で開催する計画変更も報告し、男子マラソンで元世界記録保持者のポール・テルガト氏ら陸上競技出身のIOC委員2人から賛同の声が出た。組織委の武藤敏郎事務総長は雪解け後の距離計測を当面の課題に挙げ「ぎりぎりのタイミングでの変更でいろいろな意見があったが、結論として札幌に移転して大変良かったと思っている。励ましの言葉を受け止めて成功に最大限努力したい」と述べた。