Friday, January 10, 2020 8:53 AM

管理簿不記載は「違法」 菅氏、桜見る会招待者

 菅義偉官房長官は10日の記者会見で、首相主催の「桜を見る会」の招待者名簿を「行政文書ファイル管理簿」に記載していなかった内閣府の対応に関し、公文書管理法違反に当たると認めた。「公文書管理法の関連規定、内閣府の文書管理規則に違反する対応だった」と述べた。これまで名簿の取り扱いは「適切」と強弁しており、違法性を認定したのは異例だ。

 内閣府が名簿を廃棄した際、首相と協議して同意を得るとした公文書管理法の「事前同意」の手続きを踏まなかったことも明らかにした。同法を所管する内閣府自らが規定を無視していた形で、安倍政権下での公文書管理のずさんさが改めて浮き彫りになった。

 菅氏は名簿不記載の理由に関し「担当者の意識が薄かった」として、事務的な記載漏れだったと釈明。同様の不記載事例が他省庁でも把握されていると言及した。「二度と起こらないよう、チェック態勢も今のままで良いとは思っていない」とも述べ、再発防止を徹底する考えを示した。(共同)